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トリコンビットのトラブルに

あらゆる場合に備えたデータがございます。

カッタの引摺り(CD)ノズル詰まり(PN)

原因
岩質の張り付きによるドラッグ現象もしくはベアリング内に掘屑が固着することによるカッタのロック現象です。軟質で粘度の大きい地質で発生するのが一般的で、抗内が掘屑で充満している場合にも発生します。




対策
泥水量を出来る限り多くし、抗底内の洗浄能力を高める必要があります。カッタの洗浄能力を高めるためにセンタノズルの採用が考えられます。

コアリング摩耗(CR)

原因
ビット中心部の刃先が摩耗・損傷することにより発生し、摩耗はビットの中心部から始まり、効率的な掘削が不能になるまでゲージ方向に進行します。対象地質の研磨性、抗底の掘削パターンの変化、カッタシェルエロード。歯先折損などが要因として考えられます。




対策
歯型の変更、荷重・回転条件の変更、ハイドロリックの変更が必要です。

オフセンタ摩耗(OC)

原因
ビットが大きく偏心して回転すると、この特異なオフセンタ摩耗が歯先に発生します。ビット径より坑径が大きくなるため、掘削面に掘り残しの畝が生じ、この畝が歯を偏摩耗させます。




対策
歯形の変更、荷重・回転条件の変更、ハイドロリックの変更等が必要です。スタビライザーの使用が考えられます。

ラウンドゲージ(RG)

原因
ビットのゲージが丸く摩耗する現象で、研磨性の高い地層を高回転または長時間掘削した場合、もしくは長時間のリーミング掘削等で生じます。




対策
オフセットのより小さなビットタイプの使用、より硬質歯型への変更、回転速度の低減が考えられます。

チップ折損(BT)

原因
インサートチップの折損は掘削時の衝撃、荷重または回転が過剰、歯型が地層に合っていない場合などが考えられ、特に硬地質、亀裂の多い地質で発生します。折損および脱落チップの影響で他のインサートチップが連鎖的に折損する可能性があります。




対策
歯型をより硬質タイプに変更、荷重・回転の変更、ジャンク敷を防止するために折損チップの改修などが必要です。

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参考資料

摩耗の程度とその測定

ビット吊り具・ノズル